人間関係が良好な部署で働いていても退職者は出てきます。「えっ?!○○先輩辞めちゃうんだ」「寂しいな、辞めないでくださいよ」後輩や同期たちは口を揃えて言うけれど、上司は「残念だな」の一言で事務手続きがサクサクと進みますよね。
あっさりしていてガッカリした経験は誰にでもあるはずです。
期待していた部下が退職するときに上司が引き止めないのは何故か、疑問に思ったことはありませんか?!あなたにとって仕事する意義は何ですか?!もしも勤務先で不満があるならビジネスライクに退職の話を進めるべきです。
今回は上司が部下の退職を引き止めない理由や退職し転職する意義についてご説明します。
目次
上司が退職を引き止めない理由
どんなにできる社員であっても上司が引き止めない理由についてご説明します。
不満がある人を引き止めないのは基本
仕事をがんばりたいと思っている人は「退職したい」なんて言いません。
不満があってやる気が失せているのは見え見え、そんな部下を引き止めたところで仕事のパフォーマンスは上がらない、だから上司は退職希望者を引き止めないのです。
退職希望者は留まってもいつかは辞めるもの
退職願いを受理する部長クラスにもなるとたくさんの退職者を見ていて、もちろん信頼していた同期や手塩にかけて育てた部下が辞めてしまいショックを受けた経験もあるはずです。
部下たちをまとめる立場になってからもたくさんの退職者を扱い、どんなに引き止めていったん留まらせても退職希望者はいつかは辞めるのを知っているのです。つまり大切に育てた部下でも巣立つのを知っているから無駄に引き止めないのです。
また、退職希望者は誰かに相談したり退職をにおわすような行動をとったり(有給消化など)しているので少し前から何となく察している上司もわりと多いですよ。
だから部下が退職願いを提出する時点で上司の気持ちの整理がついているので引き止めない、スムーズに受理されるのです。
士気を下げないために引き止めない
仕事ができる部下が退職の意志を示したとき上司が引き止めない理由のひとつに部署の士気を下げないためという理由も挙げられます。
心の中では「手塩にかけて育てた部下が辞めるなんてショックすぎて立ち直れない」と思っていても、部長クラスにもなるとその部署を守らなくてはなりません。
「引き止め交渉に入ったらしいよ」「あの人いないと回らないからね」など職場にその人がいないとダメという空気が流れると仕事のパフォーマンス低下に繋がるし、他の部下の不満材料になるので「アイツがいなくなってもうちの部にはできる奴がたくさんいる」ということを示すために、退職を希望する部下がトップセールスであっても引き止めないのです。
誰が辞めても変わらないから引き止めない
転職経験がない方に多いのですが「自分が退職したら困るだろう」と思っていませんか?!正直困るのは1日か2日、多少クオリティが変わっても仕事はそれなりに回るので困りません。
いっぺんに大量の退職者が出ると打撃を受けますが、企業にとってひとりの社員が退職したところでまったく痛くないのです。
たとえトップセールスであっても、その社員が退職することで埋もれていた新たな人材が芽を出し業績を上げるので問題ありません。
上司は感傷に浸っている暇はない、部下から退職の意志を伝えられた時点で頭を巡らせ誰に仕事を引き継がせれば上手くいくかや取引先へのフォローなどの段取りを考え行動します。
部下の退職まで少なくとも2週間はあるので(期間の定めがない雇用契約の場合2週間で退職できる)準備期間がまったくないわけではありません。その部下が辞めても業務上の損失を最小にとどめる努力をするので引き止めないのです。
寂しいなと思うけれど、それが現実です。
組織が上を示すために引き止めない
退職を希望する部下を引き止めるとき、まず思いつくのは報酬のアップや昇進です。
ひとりの部下に「異例だよ」と待遇の改善を許すとその話はたちまち広がり同じような行動に出る部下が続出し組織として成り立たなくなります。あくまで雇う側なので社員を優位に立たせてはいけない、だから引き止めないのです。
退職を希望する時点で組織の一員ではない
表現が悪いですが、組織の一員ということは歯車のひとつ、組織は同じ方向を向いてこそ成り立ちます。私たちは何らかの不満を抱いて文句を言いながらも職場の理念に従い仕事をしますよね。
退職を希望しているということは明らかにその歯車が違う向きになっているということ、組織として従えない部下を残すわけにはいかないのです。
また、退職を希望しているということは次の企業へ移動する準備をしているということ、それも企業への立派な裏切り、組織に背くような人材は仕事ができる人であっても、もう要らない人材なのです。
表向き前途を祝し器の大きい企業であることを示すけれど、やはり裏切られたという思いがありますよ。
ちなみに、できる部下が他の企業で活躍するということは前職の企業のイメージアップにもつながるという考えもあるので、退職希望者を引き止めないよう指示している企業もあります。
企業に自分の言い分は通らない
「もっとこうしたほうが会社の業績に繋がる」「ここを改善したら社員のやる気が上がる」といった言い分があって聞き入れられないなら「退職してやる」と交換条件を強気に出し改善を要求する人もいますが、どんなにできる社員が主張しても歯車の一部にすぎないので、その意見が正論であっても部下を引き止めない、それが企業です。
前述したようにひとりの意見だけを聞いてしまうと組織が成り立たなくなる、残念ですが自分の意見を通したいなら少人数で営んでいる会社に転職するか意見を聞き入れることを大切にする会社に転職するか、自営業者になるしかありません。
ビジネスライクに!
給料や休日など待遇に不満があっても部署の雰囲気が良かったり上司に世話になったりして人間関係に不満がない場合、転職を考えても情に流され踏み出すことができませんが、上司が引き止めない理由を知ると情という引っかかりが取れませんか?!
転職を考えるなら年齢に関係なく思ったときが吉日です。どんなに世話になり情があっても退職したいという気持ちがどこかにあったら、将来絶対にその職場に居ることはありません。それならば、思ったときに動くべきです。
私自身、情に流されダラダラと十数年所属した企業がありますが、いま考えるともっと早く退職を決めて転職したほうが良かったと後悔しています。
十数年も一緒に働いたのに退職時に上司は引き止めないし、けっこうあっさり、そのモヤモヤはいまでも時々思い出します。
転職の際に考えること
転職しても前の会社と同じような不満を抱えてしまっては仕事を楽しいと思えないし転職自体を後悔することになります。転職するなら何故いまの会社を辞めたいのか、きちんと整理しなくてはなりません。
- 待遇に問題がある
- 自分への評価に不満
- 意見が通らない
- 将来性がない
不定休であったり、給料が自分の働きに見合っていなかったり業績によってボーナスがなかったりすると不満が溜まります。
また、接待や太鼓持ちで評価する上司の下では働けません(評価が数値化されていない企業)。さらに、改善を提案してもそれが通らないと不満が積もりますよね。
そして、どんなに報酬が良くても若いうちしか働けないような仕事だったら、年を重ねるごとに悩みは積もります。
しかし、こういった待遇を飲んでくれる企業を自分で探せるかというとそうではありません。そこで提案するのが転職サイトの活用です。
転職サイトを活用しよう
転職サイトの最大のメリットは企業の大小に関係なく希望にかなった企業と出会えることですが、登録するだけで得るものが多いです。ここでメリットを簡単にご紹介します。
- 登録は無料
- 登録しなくても検索することができるサイトもある
- 転職のノウハウを知ることができる
- 専門スタッフにサポートしてもらうこともできる
- スカウト機能もおいしい
ほとんどの転職サイトは登録料が無料です。人材を募集している企業を検索したり希望に合った求人に応募したりするのが基本の使用方法です。
地域や希望の職種や給料を指定し検索をかけると求人がたくさん出てきて、アプリとしてダウンロードしている場合は隙間時間に転職活動ができます。
また、転職にはコツが必要なのですが、そのノウハウや退職や転職経験者の声も掲載されているサイトが多いのでとても勉強になります。
例えば転職のスケジューリングや履歴書の書き方といった基本的なことから面接で押さえるべきことや失敗談などは知らないと損をすることがあります。
特に初めての転職や前回の転職でとても苦労した方は、専門スタッフについてもらってサポートを受けることをおすすめします。
応募書類のアドバイスをはじめ、面接や入社の日程調節などもしてくれるのでスムーズに退職し転職することができますよ。
そして、企業があなたの業績や職歴を見てスカウトするというシステムを設けている転職サイトもあります。専用ページにメッセージが届くので電話がかかってきて焦る必要はない、在職中でも隙間時間にスカウトしてくれた企業を吟味することができますよ。
おすすめの転職エージェント
マイナビエージェント
マイナビエージェントは、初めての転職活動でも書類作成の方法や、面接のコツなどを丁寧にレクチャーすることに慣れている担当者が多いです。
だから「初めての転職で、いろいろ不安!」という方はマイナビエージェントに登録することをおすすめします。
私自身も転職活動中、マイナビエージェントの担当者と作成した職務経歴書を使用して、倍率が高いとされる事務職の正社員に絞っての応募で書類通過率は4割ほどでした。
転職活動をしている方ならわかると思いますが、これはけっこう高い数字だと思います。
dodaエージェント
dodaは、リクルートエージェントに次いで2番目の求人数を誇ります。
求人数が多いというだけでも登録する理由になると思いますが、dodaの場合は募集企業の質がかなり高いです。
リクルートエージェント
\転職支援実績NO.1/
①業界最大級の非公開求人数
②実績豊富なアドバイザー
③充実した転職サポート
知名度はNo.1であるリクルートエージェント。迷ったらとりあえずここ!と言える信頼性があります。
求人検索がとても使いやすく、非公開求人も含め、面接日程まで一元管理出来ます。私も転職する際には必ず使っています。
転職サイトに登録しておくと良い
無料なので転職サイトにとりあえず登録し隙間時間に検索、気になった企業をストックしたりスカウトを待ったりします。見ていくうちに「この企業で働きたい」という出会いは必ずやってきます。
退職の絶好のチャンスは自分が転職したいと思ったとき、退職の意志を示しても上司は部下を引き止めないのですから手続きはスムーズに進みますよ。
どんなに情があっても部下を引き止めない理由を知るとビジネスライクになれますよね。今の仕事で満足していないなら、この機会に転職を考えましょう。